1392-1937

ドメーヌ・デュ・ダレー - ヴィレットの至宝、1392年以来受け継がれてきた一族と伝統の歴史

最も古い文献によりますと1392年まで遡り、フリブールにある聖二コラ大聖堂参事会のジェラール・ミストラリという名義で、ダレーの丘にある葡萄畑の贈与証書が確認することができます。既に600年以上もこの葡萄畑で栽培をしてきたという証なのです。ドメーヌ・デュ・ダレーは、5世紀以上もフリブールの聖二コラ大聖堂参事会の所有でした。1937年、葡萄畑に対する先祖代々からの先天的な情熱に突き動かされ、シャルル・ブジャールはこの地を買い取りました。そして彼は、午後になるとふんだんに太陽光を浴びる、湖の見晴しが素晴らしいこの畑に、葡萄栽培の近代化をもたらそうと考えていました。

この畑は、これまで葡萄栽培やその他の農作業に必要な補助作業員の雇用を担当してきたワイン生産者に任せられてきました。ジュリアン・セヴランは、1933年より既にドメーヌで働いており、テラスも含んだ葡萄栽培における大規模な事業再構築にも参加した経験がありました。そして数々のワイン生産者のお祭りにはいつもトランペットを携えて参加して、喜びとヒューモアを振りまいていました。

1937-1981

ドメーヌは前4世紀よりも更に変遷を遂げました

1937年以来、ドメーヌは前4世紀よりも更に変遷を遂げました。再構築が進むにつれて、ほとんど全ての古い石垣は、豪雨の際に侵食するのを防ぐ為に取り壊され、排水パイプや灌漑設備に取り替えられました。

植える葡萄の木や栽培方法を向上させる為に数々の試みがなされました。最高のセレクション、白ワインはシャスラとシャルドネ、赤ワインはピノ・ノワール、がドメーヌの主要な葡萄の木となり、この最適なテロワールが育むアロマを最大限に引き出しています。

1981-2003

伝統への想いから、全容量50000リットル11個のオーク樽を備えたかつてのカーヴは保存されました

ポール・ブジャールは、1981年にドメーヌの開拓に乗り出し、メルロー、カベルネ、シラー、ガマレー、ガラノワールだけでなくヴィオニエやソーヴィニヨン・ブランといった新しい品種を植えることによって、専門とするワインの分野を更に拡大していきました。しかしながら、シャスラは主力の辛口白ワインで、私たちのテロワールを反映する最も大事なワインに変わりはありません。

そして従来の籠式圧搾機を水平式圧搾機に取り替えて、これは当時スイスでは最初に設置されたと言われておりましたが、ごく最近その機械はいくつかのモデルに取り替えられました。しかし、伝統への想いから、全容量50000リットル11個のオーク樽を備えたかつてのカーヴはそのまま保存されました。

1989年6月29日、スイス連邦大統領ジャン⁻パスカル・ドゥラムラは他6名の閣僚、アーノルド・コラー、オットー・スティッチ、フラヴィオ・コッティ、ルネ・フェルベ、アドルフ・オジ、カスパール・ヴィリジェと共にダレーの地を訪れ、その葡萄畑にシャスラ15本、ピノ・ノワール12本、シャルドネ14本の苗木を植えました。その葡萄畑は今も尚彼らに捧げられています。

1986

ドメーヌ・デュ・ダレーにて、フレディ・ジラルデ50歳記念の晩餐会が、フランス・スイスの有名なグラン・シェフたちと共に催されました

左から右へ、マックス・ケール、ハンス・ステュッキ(ミシュラン2星)、ジョエル・ロビュション(ミシュラン3星)、ベルナール・ラヴェ(ミシュラン2星)、ジャン⁻パスカル・ドゥラムラ(1989年スイス連邦大統領)、アラン・サンドランス(ミシュラン3星)、ジャン⁻アンドレ・シャリアル(ミシュラン2星)、フレディ・ジラルデ(ミシュラン3星)、ポール・ボキューズ(ミシュラン3星)、ルネ・ラセール(ミシュラン3星)、ロジェ・ヴェルジェ(ミシュラン3星)、ガストン・ルノートル、パウル・エーベルラン(ミシュラン3星)、総勢ミシュラン25星以上が集結したことになります。

2003-2009

ポール・ブジャールがドメーヌをジュリアンの息子マルセル・セヴランへ譲渡

2003年6月30日、ポール・ブジャールがドメーヌをジュリアンの息子マルセル・セヴランに譲渡しました。こうしてマルセル・セヴランは、息子シリルと共に、自分が幼少期を過ごした場所へと戻って来たのです。そして、再びドメーヌの開拓と運営に乗り出しました。2003年末、ドメーヌは、エペスに新しい葡萄畑ドメーヌ・ドゥ・ラ・ムーニアを取得し、南東向き斜面の1ヘクタールちょっとの、テロワールとして難しい石灰粘土質土壌に、シャスラとプラン・ロベールを植えました。また同様に、サン・サフォランにも1ヘクタールちょっとの軽い砂質土壌の畑を取得しています。こちらでは最近メルロー、カベルネ・フラン、シラーを植え替えました。

シリル・セヴランは特に、地域の伝統的な品種であるシャスラから造る、彼独自のワイン製法に誇りを持っています。数年寝かすことで語りかけてくるテロワールの表現、ワインのミネラル感とフルーティーさは、最も味の肥えたテイスターたちを驚かせ、このワインに高い評価を与え続けています。

2009年から現在へ

ドメーヌは、現在、年間70000ボトル以上生産し、ドメーヌのセラーから直接販売しております。

2009年、室内2フロアーと、収穫した葡萄をそのまま受けることができる屋根組みのテラスから成る、新しいカーヴが完成しました。ワイン醸造過程で重力を利用し、葡萄果汁を下のフロアーに移動できるように考慮されています。

ドメーヌ・デュ・ダレーが、唯一の目的として掲げてきたことは、上質なワインへのこだわりと偉大なる大地への敬意です。有名な国際コンクールで数々の賞を受賞し、私たちの国スイスや外国の有名なレストランのワインリストに、ドメーヌ・デュ・ダレーのワインを目にすることができます。

ドメーヌ・デュ・ダレーは、葡萄畑、ワイン、そしてこの楽園の小さな片隅に愛情を注ぎながら、最良の収穫を得る為に、畑からカーヴへと365日毎日働いております。

歴史はこうして引き継がれていき、栽培責任者ヴィトー・フェリーリと共に、永続的に畑とカーヴでの作業がサイクルとして繰り返されていきます。